この9月に新しくリリースされたアップルのiOS10とmacOSでは、PPTPのVPN接続が廃止された(過去記事)。
これまで我が家ではヤマハのルータNVR500を使ってインターネット環境を構築していたが、NVR500のVPN接続はPPTPだけで、iPhoneから家へのVPN接続が使えなくなった。
そこで、業務用によく使われてるヤマハルータ「RTX1200」(下写真)を入手したので、L2TP/IPsecによるVPN接続できる環境を構築する。
RTX1200は2008年10月に発売された定価12万円位の機種だが、後継機のRTX1210が発売されているので中古品がけっこう出回っていて約1万6千円で入手。8ポートVLAN対応ギガHUBも一緒だと考えると安い^^。家庭用には十分すぎる機能と性能。
ネットワーク構成
NVR500では、HGW(PR-S300SE)の蓋をあけた内部ONUからNVR500のWANに接続(過去記事)し光電話はNVR500に接続する使い方をしていた。
RTX1200には光電話は直接繋げないので、光電話は普通にNTT支給のHGWに接続。RTX1200のLAN2(WAN)をHGWのLANに接続(下写真の黒LANケーブル)し、PPPoEブリッジでインターネット接続する構成とする。
フレッツ隼 光回線
|
+---------+
| HGW | (PR-S300SE)
+---------+
|.1 \
| 光電話
+----+----------------------+(192.168.24.0/24)
|
LAN2 | (NAT) / PPPoE
+---------+
| RTX1200 |
+---------+
LAN1 | .1
|
+---------------------------+(192.168.1.0/24)
|
PC1 PC2 PC3 ... (DHCPで配布)
HGW(PR-S300SE)の設定
NTT支給のHGW(PR-S300SE)のLANコネクタにパソコンを接続し、管理画面に入り、トップページ > 基本設定 > 接続先設定(IPv4 PPPoE)のプロバイダの接続先情報は削除。
(v6接続オプション契約していると、この状態でもHGWのLANコネクタからはIPv6通信可能で、外部からのポート限定されているがIPv4通信も可能)
プロバイダへの接続はRTX1200からPPPoE接続するので、トップページ > 詳細設定 > 高度な設定 の “PPPoEブリッジ” にチェックが入っている事を念の為確認(下記画面)。
RTX1200準備
■工場出荷状態(初期化)に戻す
SD,USB,Downloadの三つのボタンを押しながら、電源ON
■最新のファームウェアにバージョンアップ
- USBメモリを準備
- ファームをダウンロードし、USBメモリの最上位に書き込む
- USBメモリーをRTX1200に差し込む
- USBとDOWNLOADボタンを同時長押しする
- USBメモリ上のファームが読み込まれ、自動的に再起動する
RTX1200設定
RTX1200は、初期状態では192.168.100.1に設定されているので、LAN1ポートにパソコンを接続。又、初期状態ではユーザ名・パスワードはなし。
管理画面は、WebブラウザからRTX1200のIPアドレスで開ける。
ヤマハのWebページ「ルーターの設定(RTX1200 GUI設定例)」の手順に従ってGUIから設定。(下記機能を設定)
- IPアドレスを192.168.1.1に変更(デフォルトの100.1のままでよければそのまま)
- IPv4 PPPoEインターネット接続(プロバイダ情報設定)
- L2TP/IPsec VPNサーバ
- NetVolante DNSへの登録(ホスト名には自分で決めた名前を入力)
- L2TP/IPsecの設定(anonymous ユーザ登録)
インターネット接続のルータ設定は完了。GUIからのみで簡単に設定できた。
インターネット閲覧もNVR500の時よりも更にスムースになった感じ。素晴らしい!!
これでIPv4で通信しているが、IPv6通信の設定に関しては、以下記事で紹介。
iPhoneのVPN設定
ヤマハWebページ「iOSからリモートアクセスする」に従って、iPhoneのVPN(L2TP/IPsec)を設定。
最新のiOS10のiPhoneからも無事にVPN接続できた\(^O^)/
所感
最初はRTX1200の設定は難しそうと思っていたが、意外にもGUIのみでもスムースにでき簡単。もちろんヤマハのDDNSも使えるのでインターネットから名前による接続も可能。ヤマハWebサイトなどネットや本など充実した情報が沢山あるので助かる。
さすが業務用によく使われているルータで安定感と実力を感じさせる。インターネット閲覧もスムースで早い。NVR500の時にもビックリしたが、RTX1200では更に早いと感じる。これほどルータで速度アップするものかとビックリ。
企業で使われていたものか、けっこう綺麗な状態のRTX1200中古が手頃に出回っているのでお薦め。RTXシリーズは機能も豊富で、いろいろ遊べて楽しめそう。Luaという簡易言語も使えるようなので試してみたい。
- 現行機種の「RTX1210」でも設定の考え方は同様。
参照記事
- macOSおよびiOSは次バージョンからPPTPによるVPN接続が非サポートへ
- ヤマハのルータ「RTX1200」をIPv6プラスで使う
- 【RTX1200】ヤマハDDNSの登録アドレス変更
- 【RTX1200】ヤマハルータで、お名前.comの独自ドメイン名を使う
- RTX1200配下のiPhoneから「スマホdeひかり電話」
- ヤマハルータ「RTX1200」をフレッツ光で半年使ってみて
追記(2019/3/13)
RTX1210にリプレースして運用開始した。(下記記事)
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