以前の記事で、SoftBank光(1G)のIPv6高速ハイブリッド通信(IPv4) と IPv6 IPoE通信(DHCPv6配布で)は別配線でNTTのホームゲートウェイ(HGW)経由で通信する構成を紹介した。(詳細は以下記事)

今回、SoftBank光の電話サービスを、光電話(N)→ホワイト光電話 に変更する事にした。(ホワイト光電話の方が安い)
光電話(N)はNTTが提供する電話サービスなので電話器はNTTのHGWに接続していたが、ホワイト光電話はソフトバンクが提供する電話サービスなので光BBユニットに電話器を接続する事になる。
このSoftBank光の環境で、RTX1210の高機能なルータ機能を利用しつつ、IPv6高速ハイブリッドの高速な通信ができるように環境整備したので備忘録を残す。
概要
メインルータにはヤマハの「RTX1210」を利用し、SoftBank光の光BBユニットの直下に接続し、IPv6高速ハイブリッド経由で高速なIPv4通信と、IPv6通信ができるように考える。
IPv6高速ハイブリッドについて
SoftBank光のバックボーンはNTTのフレッツ光回線(IPv6 IPoE)を利用しており、「IPv6高速ハイブリッド」とはソフトバンク光がBBIX社と協力して提供している IPv4 over IPv6接続サービス。トンネリング方式としては、MAP-EでもDS-Liteでもない独自仕様(IPIP)のため、利用には専用の光BBユニット(E-WMTA2.4など)の使用が前提となるが、他社サービスの v6プラス などとは異なり任意のIPv4ポートの解放が可能となっている。
今回、ホワイト光電話を契約変更した事で、NTTからフレッツ光回線のIPv6(IPoE)通信が、光電話あり→なし になったので、以前の記事で説明したように、RA通知の /64 のプリフィックス配布となる。

尚、NTTのホームゲートウェイ(RX-600KI)にパソコンを接続して、配布されるIPアドレスを確認したところ、IPv6の配布アドレスは、これまで /56 で配布先頭のみのアドレスになっており、IPv4アドレスのDHCP配布はなく、RX-600KIの設定画面にも入れない。おそらく、ルータ機能はなく単なるONUの機能だけの設定になった模様である。
ネットワーク構成
RTX1210のLAN1を宅内クライアント側ネットワークとし、LAN3をSoftBank光の光BBユニットのLAN直下に接続する。光BBユニットのWANは、NTTホームゲートウェイ(RX-600KI)のLANコネクタに接続する。
NTT光回線(フレッツ網)
|
+---------+
| HGW | (RX-600KI)・・・単なるONU機能の模様
+---------+
LAN |
|
WAN | IPv6高速ハイブリッド
+-------------+
| 光BBユニット | (E-WMTA2.4)
+-------------+
LAN | .1 \
| ホワイト光電話
+----+------------+(192.168.3.0/24)
|
| IPv6 IPoE(RA)
LAN3 | IPv4 NAT(192.168.3.250)
+-----------+
| RTX1210 |(LAN2は未接続)
+-----------+
LAN1 | .1
|
|
+----+-+-------------+------+(192.168.100.0/24)
| |
| PC1 PC2 PC3 ... (DHCPで配布)
|
SEVER1 SERVER2 ... (固定又はDHCPで配布)
IPv4通信の設定
IPv4通信は、RTX1210のLAN3コネクタをNATに設定して、光BBユニット経由で通信する。設定については、以前と同様なので、詳細は以下記事を参照。

IPv6通信の設定
SoftBank光BBユニットとヤマハRXT1210のルータが多段に設置されることになるが、IPv6アドレスがうまく配布できるのかを懸念していたが、以下のURL記事を見てRA方式でうまく配布できそうとの事だった。とても参考になった。

IPv6通信は、LAN3コネクタでIPv4通信と兼用して通信する。
上記記事を参考に、以前の記事で行っていたRTX1210-LAN2のIPv6通信をLAN3へ設定変更する。
no description lan2 "IPv6 IPoE(HGW)"
no ipv6 route default gateway dhcp lan2
no ipv6 prefix 1 dhcp-prefix@lan2::/64
no ipv6 lan1 address dhcp-prefix@lan2::1/64
no ipv6 lan2 address dhcp
no ipv6 lan2 secure filter in 101000 101001 101002 101100 101101 101102 101103
no ipv6 lan2 secure filter out 101099 dynamic 101080 101081 101082 101083 101084 101085 101098 101099
no ipv6 lan2 dhcp service client ir=on
no ngn type lan2 ntt
no dns server select 500000 dhcp lan2 aaaa .
no dns server select 500202 dhcp lan3 any .
ipv6 prefix 1 ra-prefix@lan3::/64
ipv6 lan1 address ra-prefix@lan3::1/64
ipv6 lan3 secure filter in 101000 101001 101002 101100 101101 101102 101103
ipv6 lan3 secure filter out 101099 dynamic 101080 101081 101082 101083 101084 101085 101098 101099
ipv6 lan3 dhcp service client ir=on
ngn type lan3 ntt
dns server dhcp lan3
これで、無事に通信できるようになった。こちらの方が機器構成と配線が単純になった。
以前よりWeb表示のレスポンスが良くなったようにも感じる。

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