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03.T-Kernel(ROM版)をe2studioでビルド&デバッグ
e2studioの起動
T-Kernelのコンパイル
rtkkernelリポジトリには、e2studioプロジェクト情報も含み、「ビルド構成」も定義済みであるので選択する。
(もし新しくビルド構成を定義する場合は、「90.e2studioプロジェクトのセットアップ手順」記事を参照)
### 1)ビルド構成をアクティブにする
画面左側のプロジェクト・エクスプローラからプロジェクト(yt-kernel)を右クリック
ビルド構成 > アクティブにする から「rzt1_kernel_debug
」ビルドを選択。
### 2)ビルドの実行
画面左側のプロジェクト・エクスプローラで、プロジェクト(yt-kernel)を右クリック。
「プロジェクトのビルド」を実行。
暫くすると右下コンソール画面に完了メッセージ表示(環境にもよるが数分位かかる)
* 本コマンド実行で、ビルドディレクトリで「make」コマンドが実行されている。
* ビルドしたオブジェクトファイルを消すには「プロジェクトをクリーンにする」を実行。この場合は「make clean」コマンドが実行されている。
デバッグの実行
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ビルド完了してバイナリーファイルの所にオブジェクトファイルが生成されたら、ROM実行版をJ-Link経由で基板に転送&実行する。
yt-kernelリポジトリには、「デバッグ構成」も定義済みであるので選択する。
画面左側のプロジェクト・エクスプローラ中の、バイナリオブジェクトファイル名を右クリック。
デバッグ > デバッグの構成 で Renessas GDB Hardware Debugging の「rzt1_kernel-rom.rom
」を選択し[デバッグ]ボタンを押すとJ-Link経由でプログラム転送され実行開始する。
1. この時、ROM実行版のT-Monitor(tmonitor.mot
)をROMに書いておく必要がある。
2. この時、ROM実行用のConfigデータ(rominfo-rom.mot
)をROMに書いておく必要がある。
3. デバッグ開始するとリセット実行されT-Monitorが起動するので「BD
」コマンド入力してT-Kernelに分岐しデバックする。
* 一度実行するとデバックアイコン(虫)に、履歴が記録されるので、そこから実行できる。
### デバッグ開始時にリセット実行が必要!!
RZ/T1ではシリアルフラッシュROMからブートロードも実行するにはリセット信号が必要。(ハードウェアマニュアル3.5参照)
「デバッガ構成」の設定で、Debuggerタブ > Connection Setting > 接続 で、[実行前にリセット]を「はい」にしておく必要がある
起動画面
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メンテポートの表示画面。
オープニングメッセージが表示されT-Kernel起動。この例では、外部アプリの実行コードが認識できないので、サンプルアプリ(簡易シェル)の入力待ちとなっている。
補足
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* ビルド実行時に「
[ERROR] No toolchain set or toolchain not integrated.
」と表示されるが、気にしなくてもよいみたい。