90.e2studioプロジェクトのセットアップ手順 ====================================== rtk_kernelのリポジトリには、e2studioプロジェクト情報も含んでおり定義済みであるが、新しくプロジェクトを作成する時の為に手順を残す。 プロジェクトの作成 ---------------- [[develop:rtk_kernel:rtk_kernel-rzt1:build:build-e2studio:tmonitor-e2studio-build|T-Monitor(ROM版)]]を例に、e2studioプロジェクトの作成手順について説明。 ### 1)新規プロジェクト作成 ファイル > 新規 > Makefile Project with Existing Code を実行し下記項目を設定し終了 * プロジェクト名:「`rtk_kernel`」 * 既存のコード場所:「`C:\work\tk-optsys\TK\rtk_kernel`」 * インデクサー設定に対するtoolchain:「GCC ARM Embedded」 {{develop:yt-kernel:ytkernel-rzt1:build:build-e2studio:tk-e2studio-02.png}} ### 2)構成を定義 下記のビルド構成を定義していく。 プロジェクト > ビルド構成 > 管理... から [新規...] を開く。構成に適当な名前をつけて(`rzt1_monitor_debug`)、アクティブにする。 プロジェクト・エクスプローラから右クリックのプロパティーを開く。 ^ 構成名 ^ ビルド・ロケーション ^ | `rzt1_monitor_debug` | `${workspace_loc:/rtk_kernel/tkernel_source/monitor/tmmain/build/app_rzt1.debug}` | * C/C++ビルド > ビルダー設定 > ビルド・ロケーション でビルド・ディレクトリを指定 * ビルド・ディレクトリーは関連記事[3.]を参照。右リンク→[[develop:rtk_kernel:rtk_kernel-rzt1:build:build-console#T-Monitorのコンパイル]] {{develop:yt-kernel:ytkernel-rzt1:build:build-e2studio:tk-e2studio-10.png}} ### 3)環境変数を定義 C/C++ビルド > 環境 を設定 1. 「`BD`」変数 `${ProjDirPath}/tkernel_source` を追加 2. 「`GNU_BD`」変数 `${TCINSTALL}` を追加 3. 「`MSYSTEM`」変数 `MINGW64` を追加 4. 「`PATH`」変数の先頭に `C:\msys64\mingw64\bin;C:\msys64\usr\bin;`((32bit版のmsys2を使ってる場合は `C:\msys32\...` を指定)) を追加 {{develop:yt-kernel:ytkernel-rzt1:build:build-e2studio:tk-e2studio-11.png}} ### 4)Toolchainを設定 C/C++ビルド > 設定 を設定 下記のように「Custum」に設定変更しないとビルドできない時がある。(何故かこれが必要だった???) {{develop:yt-kernel:ytkernel-rzt1:build:build-e2studio:tk-e2studio-12.png}} デバッグの設定 ------------- 画面左側のプロジェクト・エクスプローラ中の、バイナリオブジェクトファイル名を右クリック。 デバッグ > デバッグの構成 で 「Renessas GDB Hardware Debugging」を選択し押す。 {{develop:yt-kernel:ytkernel-rzt1:build:build-e2studio:tk-e2studio-08.png}} ### ROM実行では、デバッグ開始時にリセット実行が必要!! RZ/T1ではシリアルフラッシュROMからブートもできるが、ブートロードするにはリセット信号が必要。(RZ/T1のハードウェアマニュアル3.5参照) 「デバッガ構成」の設定で、Debuggerタブ > Connection Setting > 接続 で [実行前にリセット]を「はい」にしておく必要がある。 {{develop:yt-kernel:ytkernel-rzt1:build:build-e2studio:tk-e2studio-09.png}} * RAMデバックの場合はリセットは不要だが、J-LinkデバッガがRAM領域にアクセスできるようにしておく必要がある。(特にD-RAMとかはバスコントローラなど初期化が必要) ツールチェーンのバージョン切り替え ------------------------------ 複数の「GCC ARM Embedded」バージョンがインストールされている時は、下記の要領でコンパイルに使われるバージョンを選択する。 [ヘルプ(H)] > [Renesasツールチェーンの追加] の画面で、使用するバージョンをチェックしてOKする。 {{develop:yt-kernel:ytkernel-rzt1:build:build-e2studio:tk-e2studio-15.png}} * チェックがついている最新バージョンが使われる模様。 * T-Monitor/T-KernelをコンパイルするにはV5.4.1以降のバージョンを使う事。 関連記事 ------- 1. [[software:msys2:msys2-install]] 2. [[devtool:ide:e2studio:e2studio-install]] 3. [[develop:rtk_kernel:rtk_kernel-rzt1:build:build-console]] {{tag>rtk_kernel}}